島までは遠い 〜サークルアラウンド株式会社代表佐藤のブログ〜

佐藤正志@サークルアラウンド株式会社のことが少しわかる場所。プログラマーを育てるトレーナーとして、現役のソフトウェア技術者として、経営者の端くれとして、想うことをつづる。

「教え合う」ことで将来の不安を払拭したい。衰えるその日のために。

はじめに

startup-technology.connpass.com

最近おっさん系イベント続きですが、今回はこちら。スタテクの菊本さんがオジさんのイベントやりたいーって言ってたんで「私からも演者紹介できますよ」と応援メッセージしてたら実現してくださいました。わーい。

資料は下記です。 speakerdeck.com

内容は置いておいて「年齢を経ると成長が鈍る」というのは以下のようなことで起こるんじゃないかと思っています。

  1. そもそも知っていることが増えてきたので、新たに知ることが減ってくる、新鮮味の欠如。
  2. 新たなことを学ぶ脳の活力が鈍る、能力の低下。
  3. 誤ったことをしていても指摘してくれる人が減ってくる、社会立場的な課題。

1については、成長が一気に起こる人だと結構早めにくるのではないかと思っています。私は一度伸び切った感が30前くらいであって、それからはユックリ伸び続けている(と言うよりもその時取りこぼしていたものを拾い集めていびつだったピースを埋めている感じ?)人間なので、その頃には衰えまでいかなくても危機感を感じたりしていました。

当時20代中心の若いチームの面倒を兄貴分的にみさせて戴いたりしていましたが、彼らの成長と自分の成長を比較した時にどう考えても逃げられるような感じがしなかったんですね。

そんなことをポロっと当時のチームの人に話した時に「教え合えばいいじゃないですか」というシンプルだけども大事な言葉を貰って、改めて戦う意欲が湧いてきた経験があります。それからは将来私と教え合ってくれそうな人を育てていくのが生きがいの一つです。私が人の成長にコストをかけるのはその人の為だけではなくて、最終的に自分の為なんですね。

「教え合う」ために、やるべきこと

教え合いを実現させるのに大切だと思うことの一つに「私自身がふんぞり返っていてはならない」ということがあると思っています。たとえ彼らが仏心を持ってもう伸び代のたいしてない私に時間を使ってくれようと思ったとしても、こちらにそれを受け入れる態度が無ければ長くは続かないでしょう。そういうところで変なプライドを持っていると、私の望む将来の形は実現しないので、なるべくメンバーとフラットな関係を作りたいと思っています。

「経営者とか労働者とかいうことはただの役割と責任の重さの違いだけ」という形が理想です。多分弊社ではそれほど高圧的に経営側から何かを突きつけてはいないと思っています(たぶん、だといいなぁ)。私自身も現場で汗水流す一人であるから、現場がやりやすい形を私自身が考え続けている為でもあるでしょう。

何より私が会社が嫌いだった人間なので、あまり組織だった形にすると出社拒否してしまうからです(笑)

フラットとは言うものの、私のところのメンバーは皆いい人過ぎてこちらをなるべく立てるようなことをしてくれたりするのですが、その立てようとしてくれるところの下にいかに入るかが私の課題であったりもします。稀に、お互いが下に入ろうとし過ぎてわけのわからない戦いが勃発する場合もあります。

そして本当に衰える日のために

2の能力の低下は確実に訪れるでしょう。そんなことないと思うのは強がりや思い上がりだと戒めています。もちろんそう簡単に屈する気もありませんが。

今は私からメンバーへの情報の流れの方が多いとは思いますが、彼らがそれを吸収して成熟する頃には逆に私の方が教えてもらうことは増えていくのでしょう。きっと今の私が持っているものは陳腐化して古典になってしまうから、新しいものは彼らの方が詳しくなるはずです。

そうなった時には私が教わることで会社に貢献できる何かがあれば(この時どういう立場にいるかは正直わかりません。コード書いていない可能性もありますが)、皆から自然に教わって、その時の意思決定なり、実務なりに活かせるようなあり方を今から鍛えておきたいです。その為にも3の社会立場的な課題を発生させない努力が必要だと考えます。 一朝一夕にはできないと思うので、自制したりビジョンを描いていける今から少しずつ行えたら良いですね。

願わくば本当に衰える頃に、自然に教え合うありかたが作れているように。

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